伯父と父と母

オフのことを。(漫画もイラストも関係なく🙏)

先日、母方の伯父(82)が亡くなりました。母の一周忌以来会っていなかったけれど、歳の近い従姉妹がいて小さいころから関わりの深い人だったので、とても寂しいです。

 

K伯父は親戚であると同時に、私の父の高校時代からの親友でした。
つまり父は、「親友の妹」と結婚したわけです。

高校生の時から家に遊びにきていて、「この人(=母)と結婚したら、Kさんと兄弟になれると思った」そうです。母は「何よそれ」ってよく言ってましたけど、K伯父は父にとって、人生で最も長い期間、大切な人として共に生きた人でした。

自分が子供のころは、父母や伯父のような上の世代の人の心の中に「青春時代」があることがわからなかったけれど、自分が歳を取って娘が成人して、それでも自分のなかに「青春時代」の記憶はしっかり残っているので、伯父にも父にも母にも、それぞれの心の中にずっと、青年時代・娘時代があったのだろうと思います。

7年前の母の通夜の時、K伯父と父が二人だけで、一晩、母を見守りました。

母の「形」がある最後の夜に、妹に・妻に先立たれた親友同士が、娘時代からの母の人生を振り返ることは、母にとっても素晴らしいことだと思いました。

 

K伯父の葬儀は家族葬で小さく行われ、姪の私は参列していません。

父は、最後のお別れに立ち会うことができました。
義伯母が、家族の他に一人だけ、血のつながりのない父の参列を望んでくれたのです。

私には、そんな親友はいないな、と思います。

高校時代の父は、真面目で本ばかり読んでいる無口な青年だったそうです。逆にK伯父は、授業を抜け出して島倉千代子ショー(昭和!)を見に行ってしまうような不良少年で。

このままでは退学になるかもしれないK伯父を、友人たちが生徒会役員にしようと企み(それで退学を免れるのかわかりませんが…)、優等生だった父が応援に加われば先生や真面目な生徒たちも見る目が変わるだろうと演説を頼まれたことが、二人の出会いだったそうです。母から聞いた話(=伯父が語った話)なので盛ってる部分もあるかもしれませんが、父自身が「Kさんのおかげで、私の人生が変わったんだよ」と言っていたので、そんな漫画みたいなエピソードもあったのだと思います。ちなみに私立の男子校でした(笑)。

父に残された時間、それはつまり、私が父と過ごすことのできる時間。

敬愛する父の、思い出話を聞きに行こうと思います。

 

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